幸せの道第1話2/8
『ひっく…ひっく…』
1人の少女が泣いていた。
『おともだちがほしいよ…』
少女の周りには誰もいない。
『うぅ…』
誰も助けてくれない。
「おい。」
誰もいなかった少女の周りに1人の少年が近づいてきた。
「おまえなんでないてるんだ。」
『おともだちがいないの…友紀おともだちいないの。』
「ともだち?」
『おともだちほしい。』
少女はずっと泣いていた。
「…だったらおれがそのともだちになってやる。」
『!いいの?』
「いい。だからなくな。」
少女は泣き止んで初めて笑顔を見せた。
『ありがとう。』
少年はその笑顔を見て目をそらした。
照れているようだった。
『わたしは月島友紀。あなたのなまえは?』
「おれは日吉若だ。」
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