幸せの道第2話2/4
数日後。
私たちは屋上で話をしていた。
「友紀って呼んでもええよな?」
『あ、はい…』
私は少し顔が熱くなるのを感じた。
女友達以外名前を呼ぶのは若くんだけだったため、少し恥ずかしくなってしまったのだ。
「できれば俺のことも侑士さんって呼んで欲しいなぁ。」
逆もまたしかり。
『それはおいおいに…』
顔を赤くしている私を見ながら笑う忍足さん。
はたから見れば、仲の良いカップル以外の何者でもないだろう。
真相は私たち以外知らないのだから。
「まぁ付き合うことになって数日しか経ってへんしな。後で呼んでくれるならそれでええわ。」
この会話を若くん見ていたことに私は気づかなかった。
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