幸せの道第2話1/4
『……え?』
それしか言えない私に忍足さんは笑いながら言う。
「俺の好きにしてええんやろ?」
『冗談ですか?』
「いや、冗談やない。」
なお笑顔でいう忍足さんの本心を私は知ることができなかった。
『忍足さん彼女さんは?』
「おらん。俺フリーやで?」
『私といて楽しいんですか?』
「楽しいで。俺の考えの斜め先をいくところとかな。自分は俺といて楽しくないん?」
『そんなことはないです。でも…』
この後、話し合った結果、忍足さんに本当に好きな人ができたらすぐフってもらってよいこと、若くんには真相を秘密にしておくことを約束して私たちは付き合うことになった。
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