い攻め戦法/幸村3/7
「しりとりやらない?」
「はあ?」
「さっきね、柳とやってたんだけど、柳が強くてね。少し修行しようと思って。」
「そりゃあ柳くんは強いでしょ。膨大な知識の持ち主だよ、あの人は。」
参謀、データマンと呼ばれている人に勝てる見込みはほぼないに等しい。
「米紅からでいいよ。せっかくだから知識のきからいこうか。」
「き…菊。」
もっとむちゃなお願いをしてくると思ったけど、しりとりと聞いて安心してしりとりをはじめた。
「杭。」
「くい?変わってる単語使うな…いか。」
「貝。」
「む、逆さ返しきたな!いし!」
「視界。」
「いす!」
「水泳。」
「い、インド!」
「土星。」
「イタリア……何で¨い¨ばっかりなの?」
「これは作戦だよ。名づけて¨い攻め戦法¨。あの知識が豊富な柳に勝つためには作戦をたてないと。」
「あの柳くんに勝ったの!?」
「俺、負けたなんて一言も言ってないよ。強いとは言ったけど。」
「まぁそうだけど…」
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