本気一直線!/仁王4/9
初っぱな返ってくるのは古典だった。
あんまり出来がよくなかったんだよなと考えていると名前を呼ばれた。
解答用紙が返ってきて点数を見てみるといつもより若干点数が低くなっていた。
まぁ勉強してないしこんなもんかと思って終わりだった。
「今回皆さん点数が落ちた人が多いです。」
先生が重々しく口を開く。
「先生はいつもより難しくしたつもりはありません。どういうことかわかりますか?」
つまりみんなサボってたということだ。
そう考えるに難しくない。
「わかりますよね?皆さんは3年生なんですよ。なんで真面目に勉強しないんですか。」
俺たちは私立。受験がある生徒は少ない。
「もっと自覚を持ちなさい。本気でやらなきゃ手に入らないんですよ、学力だって恋だって。なんでもそうです。」
先生は俺たちに勉強を真面目にやれと説教してるだけだと思う。
でも俺には先生が俺に恋に本気になれと言っているような気がした。
本気にならなければ手に入らない―――――
その言葉は俺に衝撃を与えた。
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