本気一直線!/仁王2/9
この前、そのとある人と柳生と一緒にUFOの話をしていた。
とある人とは俺が片思いしている相手、咲原米紅である。
「俺はUFO見たことあるぜよ。」
「また嘘ついて。UFOなんてあるわけないじゃん。」
「本当じゃ。のぅ、柳生。」
「私は見てないので知りませんよ。」
「いつもみたいに私をからかってるだけでしょ?」
「信じてもらえんか。なら、もし柳生が見たと言ったら信じるんか?」
「柳生くんならね。嘘つかないだろうし。」
この時はさすがに傷ついた。
俺は信じなくて柳生は信じるのか…
「仁王君、私に変装して言おうなんてやめてくださいよ。」
柳生に小声で言われてさらに傷つく。
さすが柳生、俺がやろうとしたことがバレたか。
なんにせよ、この時、今までペテンばかりだった過去を少しだけ悔やんだ。
さて、こんな俺があいつに告白したところでどうなるか。
どうせ冗談でしょ?と流されると思う。
いつかは告白したいと思ってるが、まぁいつかでいいだろう。
それ以上は何も思わなかった。
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