俺の気持ち/真田4/8
「やぁ、真田。」
幸村はいつも通りだった。
「なんか、調子でも悪いの?」
鋭いところも含めて。
「そんなことはない。」
「浮かない表情してるけど?」
「…………実は自分でもわからない。」
誰かに聞いたらわかるのだろうか。
いっそ幸村に聞こうか。
あまり考えずに、俺は今の状況を話した。
「へぇ、なるほどね。」
幸村は驚いたように言った。
「君がそんな悩みを持ってるとは。」
「やはり俺はおかしいのか?」
「そんなことはないよ。誰にでもあることだ。」
「誰にでもか?それは幸村にもあるのか?」
「俺は秘密と言うことにしようかな。」
「解決方法はあるのか?」
「うーん、これは人それぞれだからなぁ…真田はどうしたい?」
「どうって?」
「咲原さんと仲良くしたい?それとも今のままでいい?」
俺は何も言えなかった。
「あとは君自身で考えないとね。」
一応幸村にお礼を言って、病院を出た。
俺のこの感情はいったい…
何故幸村はわかるのに俺はわからないんだ…
そのことがモヤモヤを一層引き立てた。
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