君の為の嘘/宍戸5/9
「彼氏?」
『うん。だから、亮ちゃんも早く彼女作んなよ。』
米紅に彼氏?
米紅は少し背が小さいけど性格はいい。
彼氏がいて当然か…
俺は驚きすぎて何も言えない。
『亮ちゃんかっこいいもん。きっと素敵な彼女、つくれるよ。』
そう言って笑う笑顔の中に悲しそうな表情も入っていたことに気がついた。
なんで―――――
『じゃあ私は帰るね。』
米紅が席をたったとき、
「ただいまーっと。」
母さんが帰ってきた。
『亮ちゃんママこんにちは。』
「あら、米紅ちゃん。もう帰っちゃうの?」
『はい。今日は用があって。』
「また来てね。」
『おじゃましました。』
また来る日なんて訪れるのだろうか――――
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