あんパンミルク/忍足3/7


「…って自分いくら見張りやからってあんパンと牛乳はベタ過ぎるとちゃう?」



「雰囲気は大切よ。」



私は大好きなあんパンを口いっぱいほおばって牛乳を飲む。



「ふふ、この組み合わせも捨てたもんじゃないね。でもどうしてあんパンと牛乳なのかな…ね、忍足くん?」



「俺は知らんて。だいたい本当にその組み合わせ食ってる人初めて見たわ。」



「当たり前じゃない。見張りをしてる人に会うわけないんだから。」



「冷たいなぁ、自分。」



苦笑いをする忍足くん。



「そーいやなんで跡部の取材してるん?」



「跡部会長はすごいんだよ?記事にしたらウケること間違いナシ!」



「ふーん。もしかして米紅ちゃん跡部のこと好きなんや?」



「はっ?何言ってるの?跡部会長はただのスクープの塊よ?私はスクープの塊好きだからある意味ではそうなるけど。」



「じゃあ自分好きな人いるん?」



「いきなりどうしたの?私の恋人はスクープよ!ってのは嘘だけど(笑)」



我ながら面白くないと思いながら言った。



「………!じゃあさ、忍足くんは好きな人いるの?」



私は思いついた。



いま私の目の前にいるのは忍足侑士。



跡部会長の次に人気があると言ってもいい人物だ。



ここにもスクープの塊がいたなんて!



なんで今まで思いつかなかったんだろう!





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