忍び隊V 第3話1/5
私は次の日、裏テニス部の皆さんに詩織ちゃんが訓練の見学にくることを伝えました。
ジャ「危ないから止めたんじゃないのか?」
『そうなんですが、見学だけでいいと言うので。』
柳「まぁ訓練は筋トレのようなものだし、見てるぶんには問題ないだろう。」
『そうですね。詩織ちゃんの目的は違うところにあるわけですし。』
真「話はわかった。俺たちはいつも通り訓練すればいいんだな。」
『はい。』
まあ見学ならと皆さん許してくれたようでした。
伝えることを伝え、解散すると皆さん自分のクラスに帰っていきました。
ただ1人だけ、雅治さんだけその場に残りました。
『雅治さん何かあったんですか?』
仁「忍はこれでええんか?」
『何がですか?』
仁「このまま従姉妹に幸村をとられてええんか?」
『別に当人たちの問題です。私はとやかく言えませんよ。』
仁「お前さん後悔するぞ。」
『何に対してですか?』
仁「…今の状況について。」
雅治さんはそれだけ言ってクラスに向かいました。
仁「観察眼は優れているのに自分のことはわからない。面白いやつやの。」
帰りながらつぶやいたことを私は知りませんでした。
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