忍び隊U 第5話7/7
七原vs幸村
七「そうだな、最後は出血死とかがいいかな?」
大量の手裏剣を取り出し、1つをなめる七原。
幸(ヤバいな、コイツ…)
幸村も手裏剣を出しはじきとばせるように準備する。
七「クライマックスだ!」
七原は手裏剣を投げる。
幸「くっ。」
いくつか手裏剣が当たるものの、致命傷となる手裏剣をすべてはじきとばす。
七「まだだよ、これからだ!」
らちがあかないと判断した幸村は七原に気づかないように防御をする手を止め、攻撃に移る。
七「っつ!」
攻撃することに集中していた七原は気配を消し攻撃するのが得意な幸村の攻撃に気付けなかった。
両手の甲に手裏剣がささる。
七「くそっ。まだ口が残ってる!」
七原はそう言って―――――――――――――――――動きを止めた。
幸「えっ?」
七「うくっ。」
何故か七原は吐血し始めた。
幸(まずい!攻撃が変なところに当たってしまったか!?)
幸村は焦った。
七「こんな時に…」
ゲホゲホとむせて――――倒れてしまった。
幸「すまない!そこまでやるつもりはなかったんだ。」
七「……お前なんかのせいじゃない。致命傷を受けるほどバカな俺じゃない。」
さっき俺の攻撃が当たったじゃないか、という言葉をのみこむ。
七原の呼吸が荒くなってきた。
七「…俺の持病だ。」
七原は苦しそうにいう。
七「俺は小さい頃に…ゲホ…病を患った。治る確率は…低いと言われてゲホ…人生とは賭事、ゲームだと悟った。」
幸村は七原の話をしかめっ面で聞いていた。
七「でもそれもゲームオーバーだ。お前とゲホゲホ…勝負をつけられなくて…残念だっ」
幸「君は病気を治すことから逃げてるだけだ。」
七「はぁ?」
幸「怖くて逃げてるだけだ。何も変わらない。」
七「お前に何がわかる?」
幸「俺も病を患っていたことがあるからわかる。君は逃げてる。」
幸村の言葉には重みがあった。
幸「君のとこの頭さんは何も気づかないのかい?」
七「九井は俺たちを利用してるだけさ。病なんかどうでもいいんだろ。戦闘中に死んでもお構いなし…ゲホゲホ!」
七原はそれ以上話さなくなった。
一方で幸村は静かに怒りのオーラを出していた。
こうして九井を除くナンバーナインズとの戦いは幕を閉じた。
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