7杯目




その日から、わたし達は一緒に帰るようになった。


バイト終わりのわたしを健くんが待っててくれて、駅まで絶対送ってってくれる。


「風邪ひくから……」


と言って、マフラーを忘れたわたしに彼のマフラーを優しく巻きつけてくれたり、バイトの途中から急に雨が降ってきて、傘を持っていなかったわたしに


「相合傘しよっか」


と健くんは悪戯に笑って相合傘をしてくれた。


彼のほんのちょっとした優しさが、心に降り積もっていく。


健くんと一緒にいると、心がポカポカあったかくなる。





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