「俺は所詮機械だからなぁ」
そう笑うデリック。
俺が今日仕事でどじって、トムさんに怪我をさせてしまいそうになった。
トムさんは俺もぼけっとしてたと笑っていたけど、悪いのは俺だ。
家に帰るまで堪えていたけど、家に帰っておかえりと言ってくれたデリックの顔を見るなり堪えられなくなった。
誰かを壊すかもしれないのがつらいと泣く俺をデリックはうなずきながら慰めてくれた
そして落ち着いたあと、デリックにお前は泣かないのかと訊いた返答が冒頭の言葉だ。
「あ、そうか」
「笑うのとかはできるし一応防水仕様だけどなぁ。でもやっぱり内部に水が入るのはいろいろめんどくさいんだよ」
「そうだよな……」
「まぁでもほら、別にそこまで不便じゃねぇし。それに涙ぬぐえるんだからそれでいいだろ」
そう笑ったデリックだった。