13本目の染色体
最近トレインで彼女を見ないと思ったら、育て屋で卵に埋もれていた。
「お久しぶりです、クダリさん」
「ね、久しぶり。」
何の卵? モノズです。いい子産まれた?まだですかね
とても楽しそうに彼女は卵を抱えて笑う。
「最近君を見ないから寂しくてさぁ。」
お上手ですね、と笑う彼女の隣に腰を下ろす。
(本気なんだけどなぁ、)
やっぱりノボリみたいに日ごろから誠実キャラで売っていくしかないのだろうか。でもノボリみたいな僕だなんて、考えるだけで鳥肌が立ちそうだ。
「じゃあ、本気かどうか、試してみる?」
僕はさっと氷上を引き締めると、彼女にそう話しかけた。
13本目の染色体
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