最果てにて絶叫


今日は快晴だということなので、私は夜明け前にサザナミタウンへと出かけました。

彼女のラプラスの背に乗せてもらい、彼女の入った骨壷を抱えて静かな沖合いへと出ました。

わたしが死んだら、と彼女の声が波にまぎれて聞こえてくるようでした。

「わたしが死んだらサザナミタウンの海に、骨を撒いて欲しいの。できることなら夜明けがいいわ」

生前の彼女が私に唯一頼んだのがこのことだと思うと胸が引き絞られるような錯覚に陥るのです。

キュウ、というラプラスの泣き声に顔を上げるとちょうど朝日が一筋、私共を照らしました。

私は慌てて手に持ったそれの蓋を開けました。風に乗ってさらさらと彼女だった灰が流れていくその光景を見て私は、気がつけば声をあげて泣いていたのでした

最果てにて絶叫



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