願うことしかできないけれど
ツッキーは理想が高い。たとえば女の子の好みであるとか。
やっぱり俺もツッキーもオトコノコなわけだから、そういう話を全くしないわけではない。
それを踏まえて俺は思うのだ。
「月島君!」
彼女の声が聞こえるとツッキーは必ずヘッドホンを外す。きっと無意識なんだろうけど。
ツッキーは小柄な彼女をいつも見下ろすかたちになる。けれど見下すような視線じゃないのだ。ツッキーは彼女をとても大切に思っているのだから。
ツッキーは理想が高い。彼女はその理想には、申し訳ないけれど。
けれどきっと、それでいいんだ。ツッキーは幸せそうだ。
願うことしかできないけれど
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