一瞬だけでいいから
彼が練習しているところにはたくさんの人だかりができる。
その、女子だけの人だかりの構成員の一人が私だ。
ボールが弾む音が響く。彼が走る。
彼が放ったボールがまっすぐゴールに吸い込まれた。
私の横で黄色い歓声があがる。彼が反射的に顔を上げる
ばちり、と音がしそうなほどに目が合った。
見つめあう、という言葉にも満たない時間だったけれどそれは確かに事実としてそこにあた。
一瞬だけでいいから
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