極彩色は告げる
頭が痛くなりそうな程青い空の日だというのに、私は地下へ潜っていく。
かつん、ととかく靴音を立てて私は地下に降り立った。
リゾートデザートを共に通り抜けた革靴は砂にまみれている。
次からは旅用の、とっておきのブーツを履いてこよう。私はそう決意する。
砂粒を撒き散らしながら彼女は電車に乗り込む。
彼女が繰り出したヒヒダルマが盛大に火の粉を撒き散らす。
彼女はいつかのバトルを脳裏に思い浮かべる。
黒いコートの彼のシャンデラが青白い炎を放った。
その鮮烈な色が、脳裏に焼きついて離れない。
極彩色は告げる
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