彼と彼女のままごと
おかえりなさい、と僕が帰ると彼女は嬉しそうに笑った
「ごはん、できてるよ」
ふわん、と美味しそうな匂いが鼻をくすぐった。ノボリが作る料理とは微妙に違う匂い
。僕も嬉しくなる。
「ただいま、かえりました」
気取って僕はそう言う。
「ノボリの、真似?」
そうすれば彼女が面白がってくれるから。
「おなかすいたなぁ、僕」
「そうね、ご飯にしましょうか」
あ、と僕は声を上げる。ノボリからの言付けを忘れていた
「明日、ノボリ来られないって。だから明日も僕と一緒」
いい?と僕が首を傾げると彼女はもちろんよと言ってくれた
彼と彼女のままごと
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