二人ならまっすぐに伸びる道でも

ふと気がつくと、右隣が空っぽだった。
そこにはたしかに彼がいたはずなのだ。私のことを一番に思ってくれる彼が。

右手を軽く振ってみてその軽さに驚いた
私は彼がいないとこんなにもたよりないのか。

ふ、と後ろを振り向く
今まで通ってきた道はまっすぐに伸びている。なのに、なのにだ。進んでいくべき道が真っ暗で見えない。一寸先は闇というが自分の姿すら見えないのだ

私は不安になってしゃがみこんだ
目をつぶると、完全な闇が訪れる

二人なら真っ直ぐに伸びる道でも


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