柔らかな狂気
この部屋はとてもあたたかい。私は一つ大きく伸びをして、食卓へ向かった。
テーブルの上には一人分の食事がまだ湯気を立てていた。
彼は私の分の食事を作ってから仕事へ行く。
そっと手を合わせてから私は食べ始める。
いただきます、という言葉は言わない。だって私たちの声帯は、唇は音によってもう震えない。
柔らかな狂気
[
目次
]
第3回BLove小説・漫画コンテスト結果発表!
テーマ「人外ファンタジー」
- ナノ -