抱き締めたら真っ逆さま
この、この人は私の上司でもあり悪魔でもあるのだ。悪魔というのは敵である。
「ですが私はあなたの事が案外好きだったりするのですよ」
もちろん特別な意味で、と彼は付け加える。
「逃げ場がないじゃあないですか、そんなこと言われたら」
「わざとに決まっているじゃあないですか。」
やだなぁ、とウィンクするメフィスト。
「……私が自分で決めたことですからね」
ぎゅう、と身長差45センチ(以上)の彼を私は抱き締めた。
(ええいもう、なるようになれ)
抱き締めたら真っ逆さま
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