新しい朝は羊水で満たされて
さんさんと降り注ぐ朝日で龍之介は目を覚ました。
むう、と言葉にならない声を漏らしながら目をこする。
「おや、お目覚めですか、リュウノスケ」
「旦那、ずっと起きてたの?」
「ええまぁ」
キャスターの目の前には昨日龍之介が作成したアート。それに向き直ってキャスターは言う。
「あなたの作品に見とれていたもので」
一拍のち、顔を赤らめて照れる龍之介。
「え、とありがとう旦那」
「私も何か造りたくなってしまいました。そうですね、赤ん坊を使うというのはどうでしょう」
「COOOOL!旦那マジCOOLだね!手伝えることがあればなんでも言ってよ。楽しみ!」
今日はまた新しいものが見れるのだ、そう思うと龍之介はわくわくせずにはいられない。
(まるで、生まれたばかりみたいだ)
新しい朝は羊水で満たされて
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