嫉妬しない心臓
「何を言っているのかしら青峰くん」
「いや、だからお前はさつきとかに嫉妬しねぇのかって言ってんだけど」
その瞬間「ハァ?」とすごい顔をされた。その顔は仮にも彼氏の前でするものじゃないと思うがどうなんだ。
「何言ってるの青峰くんあなた正直そこまで女子に人気無いからうぬぼれないでほしいんだけどうっとおしいから」
これが彼氏に対する言い分だろうか。というのを以前テツに相談したらしょうがないんじゃないですか己の行動を省みたらどうでしょうと言われた。高校入ってからアイツの性格はどんどん悪くなっていっている気がする。
「いやでもほら、さつきは俺のことをそれなりに…」
言い終わらないうちに鼻で笑われた。ひでぇ。
「青峰くんと私が付き合うことになったその三十分後にさつきちゃんからメールが来たわ。青峰くんと対等に付き合える女子なんてあなただけだけど自分の幸せを優先していいんだからね!って」
「さつきアイツ余計なことを!!!」
「私もそれはそうだと思うわ。」
「お前もが言うなよ……」
「だからね青峰君。私は誰にも嫉妬しないし、自分の幸せを優先してこれからも生きていこうと思うわ。というわけで、末永くよろしくね」
「……お前な……」
「あら伝わらなかった?もっと読解力を磨きなさいよほら中学の同級生だった黒子君?あたりに本借りて」
「伝わってないわけないだろうが!」
「知ってるわよ」
嫉妬しない心臓
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