クダリの強引さにはこうして時々救われるのです


今日に限って人身事故とは!

本日はレイシ様とマルチトレインへ挑戦する手はずになっていました。

お互いに半休を取って昼ごはんを一緒にとった後、挑戦する予定だったのですが生憎、今しがた起こった人身事故(飛び込み自殺とはまた無茶な!)の始末の為、どう考えても休めそうにありません。特に私が。

「ボス」

クラウドがひとまず処理を終え報告にきました。

「ご苦労様です」

そういや今日、レイシとボスがマルチに挑戦する日やなかったですか?とクラウド。

「そのはずだったのですが、どうにも厳しいようです」

クダリは確かダブルでトウコ様と対戦中で、とてもすぐには戻ってこれる状況ではありません。

「クラウド、レイシ様に」

伝言をお願いできますかと言い掛けたそのとき、背中に衝撃を感じました。

「クダリ!」

どん!と追突してきた弟にバトルはどうしたのですと訊くと、

「トウコには悪いけど瞬殺しちゃった」

でもまた挑戦しに来るって言ってたから大丈夫!と返ってきました

「何が大丈夫なのですか……」

「でもこれでノボリ、レイシと一緒にバトルできる」

交代!とクダリが笑いました。

「……ありがとうございます」

クダリはいいよと笑ってひらひらと手を振りました。