今日は、朝から皆そわそわと落ち着かない。
いやまぁ、ノボリさんクダリさんクラウドさんは例外ですが。
(でも、落ち着かないほうが普通だよなぁ)
私も多分いつもより落ち着きはないだろう。
だってあのカミツレさんが、バトルサブウェイのイベントでギアステーションに来るのだ。
別段私も熱狂的なファンというわけではないのだが、そんな有名人と仕事をするなんて初めてのことである。
「カミツレさん可愛いよね!」「可愛イネ!」
「今日ハ迷子ニナラナイデ下サイヨ」
カズマサさんキャメロンさんあたりは特に浮き立っている。
そんな風に賑やかに駅員室で準備していると、
ドアががちゃりと開いてクダリさんが入ってきた。その後ろには、
「カミツレちゃん連れてきたよー!」
カズマサさんが来たぁ!と立ち上がる。
「えぇぇちょっとクダリさん早い!早いよ!」
そうミーハー組が騒ぐ中、カミツレさんはかってしったるといった感じで入ってくる。
そういえばクダリさんの口ぶりからしても、旧知なのだろう。
カミツレさんは皆を見回し、私のところでぱっと目を輝かせた。
「素敵!ビリビリ来たわ!」
「えっ」
カミツレさんが私に抱きついてきた。
カズマサさんとキャメロンさんがずるい!と叫ぶ。l
「じゃあ女の子同士だし、カミツレちゃんの案内はレイシよろしく!」
クダリさんがそう面白そうに言った。