昨日からレイシ様が働き始めたのですが、
いやはやとてもいい働きぶりで、やはり勧誘してよかったという思いが強いです。
今日は少しだけ余裕があるので、どうせならと出勤前にレイシ様を迎えに行きました。
「おはようございます」
おはようございます、と挨拶を返した彼女の手には野菜ジュース。
「まだ食事中でしたか?」
「あぁいえ私朝食べないんで大丈夫です。」
聞き捨てならない言葉が聞こえました。
「レイシ様」
「は、はい」
「朝ごはんは一日の基、という言葉をご存知でしょうか?」
そもそもこの仕事はただでさえ不規則なのに、朝食くらいまともにとらないでどうするのです。
そうやって私がレイシ様に説教をしているとクダリがドアから顔を出しました。
「ノボリ、遅れちゃうよ?」
レイシも、とクダリはにっこり笑って私どもに腕時計を見せました。
「あ、」
まだレイシ様に言いたいことはたくさんあったのですが、きりがないので話を切り上げます。
「わかりました、明日からレイシ様の分の朝食も私が作ります」
え、と呟いたレイシ様の手をクダリが急いで!とひっぱりました。