職場の雰囲気が和やかなのはよいことです


「ハジメマシテオ嬢サン!今晩オレト食事シナイ?」

「初対面の新入り口説くなや!」「痛イ!」

鈍い打撃音が聞こえたのでどうやらキャメロンがクラウドに鉄拳制裁でも食らったのでしょう。

その後、トトメス、ラムセスがレイシに話しかけている声が聞こえました。

たしかジャッキーはカズマサを探しに行っているはずなので、とりあえず駅員室にいる面子とは交流できたのでしょう。

(うまくやっていけそうで、なによりです)

私がそう安堵したタイミングで、クダリが駅長室に入ってきました。

「向こう楽しそうだねぇ」

いーなーなんでサブウェイマスターは別の部屋なんだろ差別だよ差別ーと膨れるクダリに私は、仕事が多いからですよ、と適当な答えを返しました。

「ノボリが一番レイシのこと気にしてるくせにー」

「何を言っているのですか」

私がそう聞いてもクダリはにやにや笑うだけで何も答えません。

向こうでドアの開く音と、二人分の足音が聞こえました。

どうやらジャッキーとカズマサが帰ってきたようです。

「ほらやっぱり気にしてる」

そうクダリは笑いました