Story
「クダリ!」
彼が巨大な白銀の翼を広げて、私の目の前から飛び去ろうとしていた。
「待ってよ」
私は彼に近づくと、彼はそこでやっと私の存在に気が付いたのか、大きな瞳を何回かし
ばたかせた後、ふっ、と人間の姿に戻った。
見上げるほど大きかった彼が自分と同じスケールになる(まぁそれでも私よりはずっと背が高いのだが)
「なんで、追いかけてきちゃうの」
そう彼は泣いた。
「僕はドラゴンだから、君を傷つけちゃうかもしれないのに、」
彼がそうぼろぼろと言葉をこぼす。
私は彼の、鱗に覆われた腕をとった。
「私は、クダリにならいつか殺されたいと思っているのに」
そう言って彼を抱きしめると彼はくしゃりと泣き笑いの表情になった。
「本当、君ってわがまま。」
「こっちの台詞よ、馬鹿。」
------------------------------これの前にほぼ同じ内容で書いた没があったんですが面白みがなかったのに没になりました。
だからネタ的には一番最初に出来ていました。没ったのでこんな遅くなりました。
とりあえずイメージはゲ/ド戦記のラストです。あのシーン好き。
この後多分夢主とクダリさんでノボリさん(ドラゴン)を探す旅に出るとかなんとか。
もっとファンタジー色強くしたいです。