Story
家政夫系悪魔


「で、俺と契約するの?」


そう黒尽くめの悪魔はにやにやと笑う。


私が冗談交じりに呼び出した(悪魔でも出てきてくれれば面白いのにと呟いただけだが)
悪魔はイザヤと名乗った。


「そもそも冗談交じりに悪魔呼び出せるってそれ、結構大したもんだと思うけど」


「でも私は魂売ってまで叶えたい願いはないの。」


それにそこまで追い詰められたりもしていないわ、と私が言うと彼はふうんと笑う。


「けれど、呼び出した以上、君は俺に願い事を言わないといけない。そういう規則なんだよねぇ」


ま、時間はたくさんあるわけだし、どうせ願いの上限は三個とかなんだから、まぁ一個
目の願いを試しに言って、その後ゆっくり考えたら?と奴は言う。


「……じゃあ一個目の願い」


「お、決まった?」




「うちに住み込みで家事やってよ」




その間に残りの二つ考えるから、と付け足すと奴は一瞬ぽかんとした後、腹を抱えて笑い出した。


「何よ」


「いやね、そんな風に悪魔こき使う気まんまんな人間始めてみたからさぁ。いやぁこれだから人間は面白い!」


はいじゃあ契約成立、とイザヤは芝居がかった仕草で両手を広げた。



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特に何も悩まず考えず配役決まって書いたので言う事はあまりないです。

星新一のショートショートのいろんなところの流れをほんのり汲んでます。作者いわく。
当初の予定よりはその要素薄くなっているので分からないかもしれないです。
この後どちらが先に陥落するのかが見ものですね。書く予定は今のところないですが。今のところ


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