Story
いつもの帰り道の角を曲がろうとしたとき、
「いやだっ!」
鬼那の声が聞こえた。
あと、せんせーの声を、思い出した。
「最近怪しい人がいるそうです」
急いで角を曲がると鬼那がよくわかんねぇ怪しい男に腕を掴まれて車に引きずりこまれそうになっていた。
「鬼那っ!」
男はぎょっとしたように俺を見た。
そして俺は鬼那の顔を、怯えた顔を焦った顔を見た。
「鬼那を離しやがれ!」
そして俺はそこにあった標識をへし折り――――
次に見たのはへこんだ車、血まみれの男、
それと血まみれの鬼那。
「あぁぁぁぁぁぁ゛!!」
次に気づいたとき病院だった。