Story
静雄のあずかり知らぬところで



ある晴れた日のこと。


「おー鬼那ちゃん」


「お久しぶりですトムさん。この前はありがとうございましたー」


鬼那ちゃんに会った。


「いやいや。それより静雄があんな落ち着いて話してるとこ始めて見たわ俺。」


「まぁそれが条件でしたし。社長さんに無理言ったのはこちらですし」


「鬼那ちゃんはいい子だなー」
タチ悪い奴らの借金取りなんてしてっと余計に。

「そんなことないですよー」


「そういや、静雄と昔?になんかあったのか?」


笑顔のまま一瞬固まる鬼那ちゃん。
なんかまずいこと聞いたんだろうか。
それだと悪い事をした。


しかしすぐ表情を戻す。


「まぁ、話せば長くなる事なんですけどね……」


そう言って鬼那ちゃんは静雄といた昔の話を俺にしてくれた。
 
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