召喚 そういえば自分は塾生の時、魔法円、印象術の授業もとい使い魔召喚の授業に出た事がなかったな、と祓魔師になって五、六年経った今更気が付いた。 そんな無駄な授業受けねえとサボってたしなぁ、ああ俺も若かった。 さて、今掌にはそんな経緯で湧いた好奇心から手に入れた例の、悪魔を呼び出す為の紙切れが乗っている。 「ま、そんな召喚できるとは思わねえけどなぁ、」 もしあいつが出てきたらなんて理想が高すぎるか。 なにかを召喚できる事すら奇跡、つまり駄目で元々なのだ。 「来いよ、メフィスト」 紙切れに血を垂らし、そう呟いてみる。 するとぼうんと可愛げも無い爆発音未満のような音がした。それに煙。 「!?」 煙が晴れた先には、見慣れたあの奇妙な格好。 「なんなんですあなたその顔は。」 忙しい中呼び出しておいて、と呆れた顔。 「出た……」 「はぁ!?」 「いや、何でもない」 なんでもないなら早くその忌々しい紙切れ破ってくださいよ!仕事溜まっていく一方なんですが!とメフィストは嘆く。 「ほらそれ破りますから」 「使い魔自ら戻ろうとするなんて許されるわけねえだろー?」 俺はついついこぼれる笑みを隠す事を諦め、こいつからこの小さな紙切れを死守する事 にした。 「いつでも呼び出していいんだろ?」 「都合を考えてください、どうでもいい時に呼ばないでください」 でも、なんだかんだで笑みが隠しきれてないのはお互いさまだ。 --------------------------------------- この話もっと膨らませたいです。 365のどっかで没ってリクにまわすのも失礼な上に 甘くもなく若干特殊設定なので普通にうp [戻る] |