さみしくないもん

「さびしくないか?」

「さびしくねぇよ、ほっとけ」

こいつは基本的に体育座りで床にちんまりと座っている。

「誰かに頼まれたのか?」

「いや、」

「……余計な事すんな」

「俺がしたいんだからさせろ」

「自己満足だ」

そいつがへら、とひねた笑みを浮かべる

「そうだ、これは俺の自己満足だ」

こいつの周りに散らかったなんかの破片などをよけてこいつに近づく。

「多分お前は俺なんだ」

「……は?」

「お前はガキの頃の俺だ」

「何、言って」

そいつをぎゅ、と抱きしめる。

「だからお前が寂しいって事は俺が寂しいって事みたいなんだ」

「さみしくねぇもん」

「意地はるなよ。俺ならお前に壊されねえしお前なら俺を壊さねえ」

俺はこいつの頭をわしゃわしゃと撫でた

さみしくないもん

さみしくないもん
-------------------------------------------
何がしたかったのか。inシズちゃんの深層心理で。
こいつ=子シズです



[目次]



第3回BLove小説・漫画コンテスト結果発表!
テーマ「人外ファンタジー」
- ナノ -