「燐の掌、きれいだね」

「は!?」

今までの人生でまずそんな事言われなかったから思わず間抜けな声を出してしまった。


「だってほら、怪我とかしてないし、指もすらっとしてるというか全体的に男の人の手というか」

「そうか?」

まぁ怪我してもすぐ治るだけだけども。

「この手からあのおいしい料理たちが作られていくんだね……」

「おー。またなんか作ってやんよ」

やっぱ恋人に何かしら褒められるのは嬉しいなと笑う燐。

「それにあれだよ、一番は、繋ぎたくなる手だよねって事。」

だから手繋ごう?と手を差し出してくる恋人。

「……お前最初っからそれが言いたかったんだろ」

「でも別に嘘じゃないよ」

「……そうなんだろうけどもなー!」

最初からそう言え!と燐は恋人の手を握った。




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燐くん夢強化月間ー(笑)



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テーマ「人外ファンタジー」
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