よし。決めた

和泉の目の前のテーブルにはちんまりした可愛らしいケーキと椅子に座ってこっちを見ている岡田。

「……さてと、新メニューのサンプルなんだがどれが一番うまい?」

「すいません僕甘いもの無理って言いませんでしたっけ」

ったく岡田さんの記憶力は……と悪態をつく和泉

「いいだろ別に。化野副店長お前店で出してるものくらい把握しとけよー」

「別にメニューと原材料だけ分かってれば問題ないでしょう!?」

「えっそれ何俺の作る料理がまずいはずないっていう解釈でおっけー?おっさん嬉しいなぁ」

「あなた程になると生きるのが楽しいんでしょうね」

「褒めるなよ」

「褒めてませんよ」

「そんな事より早く食って感想聞かせろよー」

「吐いてもいいなら」

「……じゃあ見た目だけでもいいからどれが一番いいと思う?」

「じゃあ、これで」

指差したのは苺のプチシュー。

「ふはっ……」

「なぜ笑うんですか!?」

「いやお前センスいいなぁと思ってな」

「褒められてませんよね」

「まーまー」

よしじゃあ決めた、お前の選んでくれたやつにするよ、と笑う岡田に毒気を抜かれた和泉だった。


後日
「清水さんこの苺シューおいしいね!」
「ありがとうございますお嬢様、こちらをメニューにくわえたのは化野なんですよ」
「清水余計な事を言わないでください!」
「あ、聞こえてた?」

よし。決めた

よし。決めた。
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管理人ですら忘れかけてる本名を掘り起こし。
この二人は普通に仲いいです。むしろ清水さんが誰とでも仲いいです。



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