またね
「私さ、じゃあね、よりまたね、の方が好きなんだ」
「へぇ、」
「だってほら、また会いましょう、の方がいい」
「確かに」
そう彼女はじゃあね、という言葉が嫌いだった。
一番さいごの別れのときでさえ、
「さいごまでありがとう。またね。」
またね、だなんて。
次彼女に会えるのはまったく何十年後になるのだろう。
「だってお前俺が早死にしたら怒るだろ?」
でも、確実にお前のところに行く事にはなるんだから。
「またな」
またねまたね
---------------------
ちょっとした言葉にこだわる子かわいい
[目次]