小鳥籠
「だから、なんでそんな顔をするんです」
「閉じ込められて笑えるほど、私は楽観的な性格じゃない」
金の華奢な格子の向こう側から彼女が睨んでくる。
「むしろ笑って媚を売る事も大切ですよ?こういう局面においてはそれが命を守る事にもなる」
まぁ、そんな事しない彼女だからこそ私は彼女に惚れてこうして閉じ込めているわけですが
「……どうせお前の場合は媚を売ろうが命乞いしようが殺す相手は殺すだろう」
「えぇまぁ」
まったく彼女は頭がいい。彼女を眺めていると呆れた顔をした。
「よくもまぁこんな人間がすっぽり入るくらい大きな鳥籠を作ったな」
「私の力を持ってすればたやすいことです☆」
「悪趣味だ」
「おや、ひどいことを言ってくれますね」
そもそも私には分からない事があります。
どうせ正十字学園自体私の鳥籠なのに、なぜその鳥籠を目に見えるほど狭くしただけで
そんな顔をするのだろう。
「こんなに私はあなたを愛しているのに」
だからほら、その声で、笑いかけて愛しているとさえずってください。
「え、理事長ってペット飼ってらしたんですか?」
「まぁ、そのようなものです。でも最近鳥籠を新しくしたらすねまして。仲直りの方法とか知りませんか?奥村先生」
「そういうのは兄の専売特許ですよ」
「なるほど。」
小鳥籠小鳥籠
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青エク夢一発目がこれという。
メフィストは人間を犬とか猫とかと同列に見てるとかいう妄想
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