スーパーヒーロー

「ねぇ、ボス」

「なんだ」

「なんでボスは私を助けてくれたの?」

「助けたのは俺じゃねぇ、カスザメだ」

「私だけ助けろって命令出したのはボスでしょう」

「…………戦力になると思ったからだ」

「十歳の子供が戦力になるなんてわからないでしょう」

くすくすと彼女は笑う。彼は少し眉をひそめ、かといって不愉快そうでもない。

「ねぇボス。でも私は別にそんな理由なんてどうでもいいの。」

「…………」

「だからね、私があなたに助けてもらった時点で、あなたは私にとっての英雄なの。」

そう彼女は彼に言う。すると彼は鼻で笑い、

「俺らはヒーローじゃねぇ。暗殺者だ。」

「私にとっては、ヒーローよ。それに私はみんな英雄なんて言ってないわ。私にとっての英雄は、ボスだけ」

「カスが。俺はお前の英雄じゃねぇ。恋人だろ」

「……えぇ、そうだったわね」

スーパーヒーロー

スーパーヒーロー
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タイバニか某メタボヒーローが好きならもっと正統派解釈になっていたかもしれません。
が、こんな「俺たちはヒーローじゃない」みたいな解釈しかできませんでした




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