お望み通りに

「は?」

一瞬何を言われたのか理解できなかった

「いやだからさぁ、人間と契約して願い事を叶えるだとか、お前できんの?悪魔だろ?それにゲーテのファウストはそういう話じゃなかったか?」

「まぁできますけど……別にしなくてもいいじゃないですか」

「いやほら、どこでも召喚できりゃ便利じゃねぇか、な?長期任務のときとか」

「そんな事しないでくださいよ絶対!私にも仕事があるんですからね!」

真剣に釘をさしておく。

「なんだよー」

そしてふくれる獅郎

「……別に、会いたいときは会いにくればいいじゃないですか」

「いいのか?」

げ。にんまりする獅郎の顔が不愉快だ

「…………まぁ別に、あなたの魂なんてほしくないですし」

「そーかそーか」

欲しいのはあなたの心だなんてそんな恥ずかしいことは!

「あなたのお望みどおりに、獅郎」

いや、むしろこころもたましいもとられているのはこっちなのかもしれない

お望み通りに

お望み通りに
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むりくりー



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