うーん

「もしさぁ、私が二人いたら、どうする?」

「……どうするって言われてもねぇ」

俺の彼女は頭の回転速いくせにその方向が変な方向に飛ぶ。

変わり者とか言われてるけど、ふっつーの子、なはずだ。

「どうするー?」

……ふっつーより、少しずれてるかもしれない。少し。少しだけ。

「うー……ん」

正直彼女のわくわくした視線に耐えられない。

「え、っと、『二人とも愛してやるよ』?」

「浮気ですねわかります」

めんどくさ!

ちなみに彼女の問いかけは、彼女の満足しうる答えが得られるまで続きます。

「あ、言い忘れてた。どっちか私で残りが偽者です」

「言うの遅いわ!」

それなら模範解答は一個だろ

「ちゃんと、君とニセモノの区別をつけてあげるよ」

そう言うとまぁ彼女は満足したようににへらと笑って、

「でもその偽者は記憶ごと完全コピーされてるので、本物も何もないんだけどね」

「じゃあ最初の答えでいいじゃん!」

うーん、でもなんでか俺はこの変人彼女が好きなわけで。


うーん


うーん
----------------------
恋と書いて変と読む略して変恋シリーズ。今決めた



[目次]



第3回BLove小説・漫画コンテスト結果発表!
テーマ「人外ファンタジー」
- ナノ -