耳元
「兄さん」
「なんだー?」
「兄さんが悪魔であることを隠すんだから、やっぱり耳もあまり動かさない方がいいかもね」
「なんでだ?」
と言いながらまたぴょこぴょこと耳が動く。
「……普通の人はそんな耳ぴょこぴょこ動かないでしょ?」
まぁそんなとこも可愛いんだけど。可愛いんだけど!
「そうかー……?」
「そうだよ。耳をそんな感情のままにぴょこぴょこ動かす人とかさすがにいないでしょ。」
「そう、だな。気をつける。」
半分くらい納得してないようだけど。
しぶしぶ頷くのを見てとりあえず安心する。
……うーん、でも、
「どうした?雪男」
兄さんにすっと近づき耳元に口を寄せささやく。
「ほんとに分かった?」
「なっなっ何しやがる雪男ぉぉぉぉ!」
兄さんの耳がまたぴょこぴょこ動く
一応僕のせいとはいえ、本当にわかっているのだろうか。
いや絶対にわかっていない。兄さんは自分の可愛さをわかっていない。
耳元-----------------------------
いけめそな雪男すきーさんごめんなさい
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