木漏れ日
「……え?」
木漏れ日降り注ぐ、のどかな午後。
大きな種類不明の木の下に人間が倒れていました。成人男性のようです。同年代の。
顔はいい普通のイケメンくさいです。
息はしているっぽいんですが。もしあれその熱中症とかだったら寝覚めが悪いので。
「も、もしもーし?」
呼びかけてつついてみる。
「ん……」
眉をひそめただけで起き上がろうとしない。
「すいませーん」
まぁ寝てるだけっぽいからこのままほうっておこうか。
そう思ったとき、
「うわ!」
ぱちりと目が開いた。目が露骨に合う。
「あ、おはよう」
「……おはようございます。」
って、挨拶している場合じゃなくて。というかもう昼すぎ。
「君、可愛いね僕の嫁にならない?」
「は?」
あ、捨て置いておくべきだった。こうして人は人生の選択を誤っていくんだなぁ。
とりあえず、通報しよう。話はそれからだ。
木漏れ日木漏れ日
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変な男。
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