あまえんぼう

「すくー」

彼女はめったに隙を見せないくせに酒が入ったとたんそこらの奴らに甘えたがる。

「ぎゅーするぎゅー」

しかも幼児退行も同時に行われているんじゃなかろうか

「はいはいぎゅーなぁ」

「ぎゅー」

嬉しそうににへらと笑う。正直これは兵器だろぉ。大量殺戮兵器。可愛さで人が殺せる程度の。

この笑顔を飢えてる野郎ばっかのところで発動するんだぜマジねぇだろぉ。

頼むからちょっとは自覚してくれぇ。

とりあえずほかの奴らは置いといてヴァリアーアジトの無駄に長い廊下をこいつを背負って歩く。

とりあえず自分の部屋くらい自力でたどり着けといいたい。

「俺だから無事で済んでいるようなものをだなぁ……」

つまり俺がへたれとも言う。自覚済みだぁ悪いか

「……すく」

だ!か!ら!お前はちょっとは自覚しろ自分がいかに最終兵器かを!

「すく……すき……です……」

「う゛ぉい起きてんなら歩けぇ」

だが寝ている。なんなんだおい。

そうか寝ぼけているんだなこいつは。

そういえばルッスが

「あの子が甘えるのなんてスクちゃんだけなんだから」

なんて言っていたような気がしないでもない希望論かもしれない。

まぁつまりこいつは酒が入ったとき、一番近くにいる俺に甘えてくる。それは事実だ。


あまえんぼう


あまえんぼう
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このお題で付き合ってない奴ら。
スクアーロが一番近くにいるのは言わずもがな周りの奴らを警戒するため



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