零
枕元にふわふわと浮いている彼は一体いつ寝ているのだろう。
おはよう、と呼びかけるといつものようにゆっくりとまばたきをした。
寡黙なたちなのだ。特に私は気にせず食パンをオーブントースターに突っ込みぎりぎりとつまみを回した。その間彼はずっと私の後ろにくっついている
「ねぇダークライ」
もう少しだけお金を貯めたらミオシティへ行こう。そこから船に乗って、彼の好きなところへ向かおう。
そういうと彼はめずらしくしゅうとうなった。まるで肯定しているかのようだ。
「そういえば今日ね、とても綺麗な夢を見た気がするんだ」
内容は覚えていないんだけれど。
零
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