左手


左手は彼の利き手である。

しかし彼はその手と私とを関わらせたくないようなのだ。

その手がどれだけ深い闇の中に浸かってしまっているのか私は理解しているのだ。

だってもう私は子供じゃあないのだから。

「まだまだガキだろぉが」

そう言って彼は私の頭を右手で撫でた。

左手



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