夢を喰う
ぐすり、と少女は鼻をすすって目元を乱暴に拭った。
いつのまにか外へ出ていた彼は黒い煙のような体を心配そうにゆらめかせた。
「大丈夫だよ」
少女は彼を撫でようとしてつい手を伸ばした
しかしその手はあっけなくすり抜けてしまうのだ。
彼は申し訳なさそうに青い目を細めた。
夢を喰う
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