蝶の如し

ちょうちょが好きなの、と彼女は笑いました。

そうなの?と私が尋ねると、えぇ、と彼女はうなずきました。あぁなんて魅力的な笑顔なのでしょうか。私はとろけてしまいそうになります。同じ女であるはずですのに、

彼女は同性である私から見ても大変にはかなげで魅力的なのです。

きっとそれは彼女が病弱であるということにも理由があるからなのでしょうね。

いわゆる彼女のその青白く透き通った肌であるとか、そういったものが。

今度私が捕まえてきてあげようか?と言おうとしたけれど彼女に野蛮だと思われたくなかったので言いませんでした。

でも、あなたもちょうちょみたいに可愛いわ。とせめて彼女に言いました。

蝶の如し



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