ドッペルゲンガー

ドッペルゲンガーって怖いよね!とクラスの女の子たちがぎゃあぎゃあと騒いでいたのが昼の出来事。

「や、はじめまして、私」

そう言って私の顔で彼が笑ったのが、今現在の出来事。

いやまぁ念のために言っておくとちゃんと私は女だ。

それでも目の前に居る私の顔をした誰かは確実に男だ。骨格とかそのへんが。

「は、はじめまし、て?」

あれドッペルゲンガーって見たら死ぬんじゃなかったかいやこれは完全に自分と同じじゃないからセーフなのだろうか、あれ?

彼は私がそんな感じでぐるぐるしているのを無視して近づいてくる。

逃げたほうがいいのかなと思いつつもなぜか動けない。

彼は私と同じ顔をぐぃと近づけてきた。

このまま首を絞められて殺されてしまうのかしらん、とぼんやりとそんな事を思った。


ドッペルゲンガー



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