星屑
「私の目と髪の色はそちらでは忌み嫌われているそうですね」
そう言って菊は寂しげに笑った。
でも俺は、不吉だとかそんな事は思わない。
「菊の髪の色も目の色もすっごく綺麗だよ!」
菊の手をぎゅうっと握る俺。
「菊の目の色は夜の色だよ!星がいっぱい映る星空の!」
え、と顔を赤くした菊を俺は抱きしめた。
「だから俺は菊大好きだよ、そんな事気にしないでよ、菊」
「え、えぇあの、フェリシアーノ君ありがとうございます」
でもあの、と菊はやんわり俺を離す。
「さっきからルートヴィッヒさんの視線が……」
「あ」
後ろからがしりと頭を掴まれた。
「ヴェェェェルートぉぉゆるしてぇぇ」
「訓練サボって仲間を口説くとはいい根性してるなフェリシアーノ」
なすすべもなく俺はルートに引きずられて行った。けど、
菊の笑顔が見れただけよしとしよう。
星屑
[目次]